20210909

今日は、展覧会を見た後にふらついた。

上野に行くのは久々であり、国立西洋美術館ファサードがかけられており、その白さにコルビュジエの夢をみた。

コルビュジエの「建築は機械である」とファサードがどこか呼応しており、それから逃れる様に奥の美術館の城壁は貝で敷き詰められている。

そんなことをふと考えながら東京都美術館に向かい、前川國男建築の地下に潜っていった。

展覧会では鑑賞者がみんな背筋が良く、自分の背筋の悪さが気になって仕方がなかった。

背筋のいい客層がうちの売りでして。

という言葉がどっからか聞こえる。

いや、幻聴だった。

誰か知らない人の声が絵や彫刻から聞こえたらちょっと気持ち悪いけれどもそんな他人の声を聞くという事について考えたりしていた。

少し距離がある文体になってしまう。

そんなことをモヤモヤ考えながら展覧会を後にして、もうひとつ京浜東北線に乗って見に行こうとしたが、この線路にあまりいい思い出がなく、別の線路に乗って家路につこうとした。

新宿駅で乗り換える事も考えたが、学会の発表があることを知り合いから聞き、カフェでスマホから学会の発表を聴いて、少し本を読んだ。

それから、本屋に行って何冊か本を眺め、そのまま帰るのももったいないと思い、近くの立ち飲み屋に入店した。

立ち飲み屋で飲んでいるときに、後から入ってきた人に声をかけられた。

今日は、何してたんですかと唐突に尋ねられ、初めは何をいった方がいいのか迷ったが、写真の展覧会を見にいきましたというと、自分も写真関係のという話をしてくる。

どんな写真だったのですかと聞くと、アイドルのチェキが出てきて、そっちの写真なのかと思った。けれど、今度、飲みに行く口約束をしてしまった。

その後、別の人が入店し、その人にも声をかけられた。

どうやら心理学の試験らしく、東京しかないからわざわざ奈良から駆けつけたらしい。少し本当の話なのか怪しいと思いつつも、その人とも今度、この店でまた飲みましょうという口約束をした。

何人もの人に声をかけられるなと思いながら、マスクをつけたり外したりしながら飲むお酒は楽しかった様な気がする。

そのまま、帰り、家で何人もの人に電話をかけてしまった。

また、心配をかけてしまったと少し反省しながらも、写真の話をした人がつぶやいた酒を飲む量によって人との関係が切れるという話が思い浮かんだりした。そんなことを書きながらも、昨日に話したことの詳しい内容を思い出すことができていない。