20211101

京王線に乗れない。けれど乗らないと向かえない。そんな一日だった。いま、調べたところ加害者である服部という人は、事件を起こす前に恋人がおり、その人との失恋によって少し変化していった様だ。自分と似ているところがあって不安になった。

 

いま思えば、犯行に及んでしまう人が高校の頃にその人のことを思い出していた。教室で首輪を天井から垂らして自殺宣言をしたり、マックブックを隣の座席に座る人にぶつけて血だらけになるということがあった。そういう話は聞いていたが、実際にどうだったかは良く知らない。先輩からの言い伝えでなっていた。

当時はそういう人がいるのかと半信半疑という気分であったが、今思えば失恋したときに自分も刃物持ってどっか行こうかと友人と話していたときがあり、案の定、止められた。それは逆恨みしていたと思っている。

こういうこと書けばまた距離が生まれるのかと思って不安になるけれども、そういう考えをしていたりしたという話をしたい。おんなじことを考える確率は、誰にだってあるという話を誰にだってしていったっていいかと思ったりした。

 

そんな気分の悪さと淀みから1日であるから映画でもみて、そのために仕事をしようとした。朝から車内でチケットを取った。退勤後、六本木に向かった。

映画館で登録したチケットを発券し、寒いから坦々麺を食べるために中華料理屋に入る。

向かいの座席の女性陣が美容整形の話をしている。もう少し人にモテたいと話している。隣の座席の男女は友人同士らしく、女性が登録したマッチングアプリを男性が面白がってみている。男性の写真をみて、この男子はやばいという話で盛り上がっていた。

一人でハイボールひとつと坦々麺を頼んだ。キンドル現代思想ルッキズム特集を数ページめくった。禿げた人と顔にアザがある人の話について対談形式で掲載されていた。内容はあまり覚えていない。周りの声の方が気になっていたからだと思う。

ハイボールの次にジンジャーハイボールを飲み、酒と麺が体の中に染みて、少し暖かくなったところで店を出る。

映画館に向かい、シアターに入る。トイレが近いのは良かった。早めにトイレを済ませ、座席に座る。右隣の座席の少し鼻の高い男性が少し退屈そうに見える。どうやらその人の右隣の女性が缶の飲み物を開けたときに汁が出て、その汁が男性の右足ズボンに飛び散っていた。お前は映画館に来る資格がない、といった言葉を耳にした。

映画が始まる。それでもボリボリと音がして、男性が不機嫌そうにしていた。1時間かそのあたりしてもボリボリと音がしたため、流石に男性が起こったらやばいと思い、席を譲った。

映画が終わった後、男性は僕に感謝していた。映画。どうでしたかと話たところ、内容あまり覚えていないけれどとにかく観れると話していた。映画館に来る資格がないという言葉はどこにいったのか分からなかった。けれど、映画は楽しんでいたからそれはそれとして良かった。

帰り道にジョーカーがいたらどうしようと思った。僕にはもう一本、別の映画をみる体力がそこにはなかった。