20220122

 映画「帆花」をポレポレ東中野でみた。この映画は帆花さんについて追ったドキュメンタリーである。帆花さんは現在、中学生だ。生まれたときにヘソの尾が切れてしまい、酸素が行き届かなくなり、臨死として生まれてきた子である。そのため管がつながれたまま生きている。この帆花さんを家族や友人といった周囲の人々から彼女の感覚について迫っている内容となっていた。そのため、この人の意志は果たしてどこまでその人の意志として下されているのか気になった。それは私たちでもある。何故、生まれてきたのかという質問に対しては応えられない。三島由紀夫は生まれる前の世界を知っているみたいだが、私は知らない。けれどもなぜ生まれてきたのか応えられない。そうした意志みたいな所が帆花さんの場合、意思伝達のところまで関わっている。そして、点滴の音や医療器具の音が心臓の音の様にも聞こえた。

 見た人と帰り道、母親の手が荒れていたと話していた。そこから伝わる家庭環境みたいな所もその人と話していてもう少し知りたいなと個人的に思ったりしながらその人と帰った。