20220226

 知り合いの絵描きさんがInstagramのストーリーにウクライナ国旗の色をしたプラカードを投稿している。時間が書かれて、この時間に渋谷で集まると流れてきた。

 天気がいいので洗濯物を干しているときだった。手洗いで洗った服二着が水切れのわるい様子。そのまま、昼にパンを食べて時間通りに渋谷へ向かった。井の頭線の改札口で待ち合わせする。彼はいつも遅れる。その間、A.J.エイヤーの本が再販されていたのでみに行き、待ち合わせ場所へ。エスカレーターで上に行く途中後ろを振り向くとハチ公前で人だかりが。僕は上りにのっており、一段上の2人組が、えー、デモやってるのー?渋谷で?と話してる。それを横目に改札に向かう。

 無事落ち合う。どうやら彼は友達も参加しているらしい。板に何回も描いたウクライナ国旗にNO WARと描かれていた。渡された板を日傘に集っている所へ。

 人だかりを分けながら様子をみるとどうやら警察に止められてしまったらしい。あー。も少し早く行けば。と思ったけれども。どうやら。緊急であったため、こうなっていたよう。募金しようと思ってもする場所も見つからなかった。

 彼はこれからバイト。体も少し時間があった。そのため、渋谷の夜パフェ喫茶店に行き、パフェを食べながら話した。あいとりのこと。ジェンダーのこと。制作と仕事のこと。なんでも話して解散した。

 彼も大学院から藝大なのに、藝大の人とは関わりにくいという様なニュアンスで学校のこと話していたのが気にかかる。

 それから、僕は武蔵小山のsame galleryへ。ぼくらとみんなは生きている15をみた。配布されたテキストには美大卒業後、何人かで集ってYouTuberの様な活動を展開してきた形跡が残されていた。けれども1人は離れ、また1人も家業を手伝うという。

 昨晩、読んだ友達の漫画もそういった内容だった。それは、ハチミツとクローバーみたいな甘酸っぱさはなく、淡々と日常が。そこには切なさと相いれなさが混じっており、大学院浪人の自分を思い出しながら読んだ。モリノダイチ、アイコンという漫画である。

 それとこの展示も何故か地続きにみえた。知り合いの川又くんも参加しており、展示された映像にはアルバイトの顔とアーティストの顔。どちらが川又なのかわからなくなると別の作家に言われながら模型を作る川又くんが映像になってた。

 大阪で昔みた、クロニクル、クロニクルもそういった展示だった。僕は卒論をキュレーターが欲しいとキュレーターの長谷川さんからメールを受け取り、渡しに大阪まで行ったら、撤収中だった。長谷川さんが何もないですが、よければといってみた記憶。その展示も作家の労働と制作がテーマの中のひとつで、マネキンが展示していた。

 それはともかく、労働と制作とはなんだろ。僕もダメ会社員だけれど。みんな駆け足で時間を気にする。ゆらゆら帝国の時間をたまに会社で流したりしてた。異動前だけれど。時間は切り売りできるはずなのに。有限な現実と向き合って生きていったとき、折り合いのつけなさが伴う。この前も保育園からの友達に、お前、時間がゆったりしてるな。と羨ましそうに呟いていたのが脳裏に響いた。

 そんなことを考えつつも川又くんに挨拶して、それから帰ろうと思っていながらも、まだパフェもお腹で消化できていないし、帰るのも早いと思い、戸越銀座から東日本橋に向かう。

 ギャラリー、αMでミラーレス・ミラーをみた。タイトル通り、ミラーをテーマにした作品が揃っていた。会場は老若男女といった客層。賑やかだった。久々に石井さんにも会うことができ、ホッとした。アトリエで飲んだ以来だった気がする。最近は何してますか?という質問に会社員ですが、毎日書く様にはしていますと応えた。

 日が暮れて、夕飯のこと考える。親が実家今週、帰らないの?と。ラインが来る。珍しく父親からだった。今晩は家で自炊。と送る。冷凍庫に眠る鮭をソテーにする約束を鮭と決めていたからだ。

 帰ると外に出ていた手洗いの服がカラカラになっていた。