20220427

 朝の京王線。いつもジャニーズの曲を聴きながらファッ!フッ!と振付しながら歌を口ずさんでいるようで、実はそうでもない動作を繰り返しているサラリーマンがいる。今日も車両と車両の間にいる。身なりが僕と似ているため、これまた、数年後、もしかしたらこの人みたいになるのではないのかという懸念がある。

 今日はその人が明大前で乗車してきた。いつもはもう数駅か前の駅で乗車しており、僕が乗るときにはフアッ!フアッ!とマスクの中で口ずさんでいる。

 今日は明大前。人混みの中をスムーズにかき分け。僕は、おや、唐突に奥に突き進んでいるな、そう思った。とにかく人混みの中をなぜかうまくかき分ける。いや、モーセがそうであったように周りが引いて、離れて、道ができたのだろうか。常に人は冷たく、それがまた他人であり、分別なのかもしれない。それは、まあ、いい。

 

 会社に着く手前で何故か天気が快晴に。まぶしい。仕事をしたらもう昼に。

 スターバックスに寄って昼食。元カノのインスタを眺めた。33というアカウント名になっており、大学で学芸員だぞい、と、イキっていた教授と前職の上司みたいな人、友達しかフォローしていない。これまで16人だった。何かがおかしい。

 

  会社で面談をした。最近、毎週面談をしている。そろそろだろうか。

 上司がhanbaraさん、言葉通りにあなたの事を承認してくる人に、あなたは肯定的に接しているけれど、そうでもない所もあるよ、それ、知っておいた方がいいよ。と言われる。隣の部長クラスの人が大人のたいおうーと話している。

 親身に聞いている様子をみて、瞳がきれいな女性という印象しかなかった。

 アルバイトや契約から正社員になるのは困難な道のり。 退職から3ヶ月間の間でなんとか。部長クラスの人が女性の人は結婚前提だったのですが、だめでした、という話をすればそれでもなんとかなるけれど、男性の人はまだ、働き続けるという話がまかりとおっちゃってるのよ、と言っていた。そうなのか。と思った。

 直属の上司も、僕の場合、吸収合併して、合併した親会社がブラックで、そのやり方じゃだめだと古いやり方をやろうとするので辞めた。という。念のため僕は営業に申し出た。

  異動前のチーフが、hanbaraーー戻ってきなよーと話していたからだ。その人もサーファーだけれど、もう一人のサーファーの人も一緒に仕事したかったなー、と飲みの席で行ってきた。

 なんで異動前、実績残せなかったのかしらねー、と部長クラスの人の話のとき、僕はすぐさま、コロナですね、リモートで距離感分からなかったです。といった。この前、大手に勤めている知り合いが、飲み会をしてやだったけれど、飲みにケーションあったほうが細かい所で仕事の内容聞ける、とツイートしていた。ほんまそうだな。全て風のせいならぬ、コロナのせいだ。RCサクセッションのかえうた、が耳から耳へと通過した。

 

 夜はことばの学校だった。講師が切り替わり、ライターの西森路代さんだった。テレビ局に総合職として入社した後、ライターになるという特殊な経歴だった。そのため、映画についてよく書くらしい。僕は社会学者、ハン・ドンヒョンさんとの対談本だけ知っていた。

 課題でどんな媒体に何を描きたいのかというとても具体的なものであったためか、一部、こういった方法で書くことについて考えた事ない、という反発も受講生から散見された。そのためか、僕の地球の歩き方、別冊を作りたい、というものは案外、どうでもいい振る舞いだった気がする。西森さんにも何故、こうしたのかという話で地球の歩き方、読んだ事ないんですよね、台湾に行く予定だけ立てて買ったものの全く、と言ってしまう。

 けれども、インタビュアーみたいな方法で話を重ねており、そこがやり取りの勉強にもなった。僕のやつについては、取るに足らない事という言い方ではなかったけれども、そういった些細な物事を文章化することに私も興味がありますと話していた。

 

 帰り道。受講生の中で、クローネンバーグが、チタンが、と話していた人とズームのチャットで少しばかりアネットの話になったため、アネットの話をして一緒に帰った。アネットはどうやら、映画の中における死の扱い方について考えさせられたらしい。映画における死と演劇における死はまた異なっており、その違いについてその人は話していた。話を重ねる中で、今度、山口に行って会う人と重なってはいないものの、教わっていた先生と近い距離にいるのを知った。