20220714

 弁当をとって並ぶのもなれていった。なんとなくこのくらいの時間で部屋を出れば並ばずに済む。そしてこれくらいでゴミを貯めればいいのか。そんな生活も明日の午前で終わり。

 アガンベンの『スタンツェ』をたまに読んでいる。芸術家のメランコリーについて考えたりしている。なんとも入り組んでおり、アガンベンの理論は掴み損ねたり掴んだりしている。

 ユリイカの『ゲルハルト・リヒター特集』で清水さんの文章だけ読んだ。リヒターのビルケナウがどう製作されたのか追えた。この前、ツイッターで天井高がある展示が良かったとリヒター展についていっている人も写真をパシャパシャ会場で撮っている人と変わりなく、結局、リヒターは絵画の限界について物語っているというツイートをみた。清水さんの文章を読んで古いモダニストであることがよく分かり、そういう人の作品はみんな「キマっている」ので終わって、パシャパシャされまくるのかなとか考えたりしていた。

 夕方、明日のスケジュールについての電話が鳴る。明日も休みだけれども、隔離から解放されてどうしようかな、と考えていたりした。カフカの寓話集をペラペラめくりながら、この暇な時間をどう浪費するのかしか考えていない。「巣穴」という物語はどう防衛するのか。どうそこから出るのかで必死な人物が登場する。

 夜に「EDEN/エデン」という映画をみた。人身売買の方じゃなく、フランスのDJの方だ。そこで途中まで付き合っていた主人公の彼女が「お金にならない仕事ばかりしている。楽しいのは最初だけ。」と言って別れていた。

 「MOMAのPS1に行く?」とクラブに行く感覚で恋人と出かけていて、向こうの美術館は「敷居の高さ」よりも「カジュアルさ」が優っているのかな、と思った。その「カジュアルさ」はこの国に浸透していない。お国柄というのもあるのかもしれないけども。

 ラインで会社の同期が誕生日らしく、「誕生日おめでとう」とラインしたら「まだ」と言われる。どうやら彼氏と結婚するらしい。4年半も付き合ってようやくなのかと思った。僕は元カノと付き合っていなければ、もう少し幸せだったのかなとか、あれこれ考えつつも、それを考えている事が元カノの事でもなくて自分の事だから結局、跳ね返るしなんもいいことないなと思い、やめた。

 院生で彼女作れよと元カノに言われてたけど。できないよ。研究で忙しかったもん。できたけど前のが重すぎて避けられるし、散々だ。元カノの亡霊。はやく消したい。ポルターガイスト

 「バチェロレッテ」が22時から配信らしくて待っていた。知り合いの知り合いのスペースに入ると愚痴ばかりだった。同期も見ているらしくラインでやり取りしていたら「これ、つまらんやん。」と言われ、現実を知った。