20220413

 あれから、夜に美容室で髪型があまりにも変わりすぎたために、もう一軒と近くの定食屋でほたてと芋焼酎ソーダ割を飲んだ。そして、家でシラスの突発でアーティストの田中功起さんが出ていたため、入室してみた。田中さんも芋焼酎のロックを飲んでいた。

 90年代の美術を回顧する時期に来ていると話していたため、最近、六本木で開催されているデミアン・ハーストはどうですか、と聞いてみた。僕は村上隆の方が好きで、海外だとマシュー・バーニーの展示が良かったよ、と話していた。
 バーニーの海外の展示は規模が大きく、独創的だという。
 それから、消えてしまったキュレーターについてや組織の在り方についての話になったりした。シラスは、にちゃんねるのスレみたいに投稿できるシステムとなっており、多岐にわたる質問をしてみたら随時、田中さんに応えて頂いた。
 ヴェネツィアダムタイプになる話では、古橋さんがいなくなってからカッコよさだけになったと話していた。僕もこの造形的な美しさのみに陥ってしまう病みたいなものが気にかかった。それは社会が求める美術の在り方なのかもしれないが、果たして造形的なよさ、のみに落ち着くところが美術なのだろうか。常に制度批判を作品から行っていく試みは、造形性のみではないのではないだろうか。
 田中さんは東京都現代美術館で行われている藤井光さんの展示とある作家を比較検討していた。ギリギリの所で考え込んでいる気がした。シラスではほかの人も投稿していたが、一対一で田中さんと会話しているみたいだった。
 それから、業界の人ですか、と聞かれたりしたのだけれども、スルーした。気づけば夜中になっていた。