20231223
ある人と南町田グランベリーパークで散歩した。その人と会って、学生時代のモラトリアムについて考えてしまった。私は美大の大学生だったのだが、2年の辺りから転科をしたり次々と自分のやりたい方向性を見出していく同学年の人たちを見て、このままこの学科でいいのだろうかと思っていた時期が確かにあった。この学費と見合う成果だったり、あまり気楽に考える性分でもなかったのかもしれない。けれども、ただ時間に流されるままここまで生きてしまったという感覚があり、なんとも未だにいえない。退学して、学費が払えずに介護職に就いていた人もいれば、転科後次々と課題や学外での活動に追われる人もいたりしていた。自分の周りには読書会の機運がこの頃から何人かあり、Twitterを見て藝大の人が積極的に動いているのは知っていた。そこに大学院の人と連れて行ったときもあった。たしか、ヴォーリンガーとかがっつり美術史よりの知見についての読書会だった気がする。けれどもそのときは、大学院の人と途中からフェードアウトした感じになっていた。
未だに美大のモラトリアムについてはうまく言語化できない。けれども、大学側の受験制度と教育制度が噛み合わないという感じがおっきくあり、結局、美大の残された価値基準は保守的なリテラシーに守られている気がする。なので、大学院で一般大学に行ったときの温度差はよかった。