20220721

 芥川賞直木賞の発表をちらっとみて、『ふがいない僕は空を見た』の人ともうひとりの芥川賞の人。名前。忘れてしまったけども。食事から人間関係を探る方法がいま読んでいる幸田文の『台所のおと』と重なって見えた。
 幸田さんの台所の...は病にかかった旦那の看病をする妻の台所で食事を作るときの素材の音なのだが、それの表現が擬音語でなく、緻密な重ね方をしていて、それと人間関係が響いている。この響音について「台所」という生活を彩る場で行われている。
今回の芥川賞はどうなんだろうと思っていた。
 話を脱線させてしまうと。コンビニでお母さんの味みたいなシリーズがあって、それが「お母さん」の「味」になっていたためか、ジェンダーバイアスが炎上してしまった。このシリーズの名前が「台所のおと」だったら、また違ったりしていたのかなとか考えていたときがある。
 もしかしたら、日記にも書いていたかもしれないけども、岡村靖幸土井善晴が対談している記事があり、そこで岡村さんが偏った見方を土井さんが「とにかく料理をするのは大切なんだ。性差関係なく。」みたいなことをいっていた。これは、「性差」よりも「音」なのでは。レンジでチンでもない。もっと音がある場であるかどうかが肝心なんじゃないかって思っていた。
 芥川賞の本は事務職で働いている女性間の人間関係を料理で表しているらしい。描き方にもよるけども、どんな料理が描かれているのか気になっていた。