20231014

 表参道に行きケリス・エン・エヴァンスの個展をみる。何かがはじまる前触れとしての予言。掲示。といった印象を覚える。明示している文の意味について後で知り、何も起こっていないけれど静かに進行する物事について思いをはせた。ゆっくり回転する松。

 国民放送局を目指してのぼり、鉄道の方向へとまがる。まがってまたまがる。桑沢が見えてそこからまがる。デニーズの下にある中華料理屋で激辛坦々麺を食べる。料理屋の液晶から流れるVをみると液晶を撮影した動画だった。この料理屋がワイドショーで紹介されたときに誰かがスマホで撮影したであろう動画となっている。液晶画面の中に液晶画面があり、なんともいえなかった。

 パルコに入り、映画館へ。「シック・オブ・マイセルフ」をみる。家具を盗難して出展するアプロプリエーション系現代アーティストの彼氏とカフェで働く彼女の話。カフェで働いている彼女はある日、犬に噛まれて血だらけの女を目撃。介抱する。その日から彼女は、怪我をしたら彼氏にかまってもらえるのではないのかと思いつく。ロシアで出回った薬をたまたまネットで見かけ、それを友人に頼んで入手し、大量摂取。皮膚病になり彼氏にかまってもらう様になる。そこから先が現代的なのだが、友人の記者に謎の病になった女性の記事を書いてもらい時代の人となる。彼氏よりも名声を持った彼女は立場が逆転する。彼氏は彼女を作品に使いたいといい、せがんでいる。ここで気になったのが「働き方の多様性」を大切にするモデル事務所が出てきて彼女をモデルとして活用する所。インクルーシブというものが名ばかりな皮肉として描かれているのである。とてもイジワルな映画と思いつつ、鑑賞後にパンフレットを購入した。小谷元彦が解説を書いており、現代作家の描写は「いてもおかしくない」と書かれており更にゾッとする。ギャラリーとアーティストとの関係であったり色々モヤモヤしながら、下のフロアにあるミッドセンチュリー調の家具店をみる。その後、パルコの広告も思い出しながら帰路についた。